その76
・76
【天をのぞむ塔】を登り、
ひたすら上を目指す騎士アレックスら。
闘士ドーベンウルフ
「ほんとに兵士一人もいないだすね」
剣士ニュー
「兵士が、にらみを気かさんでも、
奴隷は魔術で操られておるかなぁ。
なんだかアルガス山脈での掘削作業が懐かしいわい…」
剣士リ・ガズィ
「しかし何もないとは…」
闘士ケンプファー
「奴隷すらほとんど見なかったよな」
騎士アレックス
「どうでもいいが、
さすがに空気も薄くなってきた。少しバテないか?」
その時である、上の階から足音が聞こえてきた。
それも大勢の、だ。
闘士ケンプファー
「やれやれ、やっとおでましか」