その47
・47
朝方、宿屋を出た闘士ケンプファー一行は、
さらに大きな港町へ歩みを向けた。
闘士ケンプファー
「なぁ、ベッドで夢の中にも出てきたんだが、
宿屋女将の語る“ガンダム族”ってのは、
騎士ゼノマンサが港町を襲っている最中、
一体全体、何をしていたんだろうか?」
闘士ドーベンウルフ
「奴らを追っ払ったんじゃないだすか?」
戦士ガブスレイ
「ウルフ、それは否定できないけど、
訪れた港町はどこも略奪の爪あとしかない、
あまりにも一方的なんだよ町の壊れ方が…。
闘士ケンプファー様、昨日も申し上げましたが、
その“ガンダム族”は日和見を決め込んでいるのでは?」
闘士ケンプファー
「我々と騎士ゼノマンサの相打ちを日和見…か」
闘士ドーベンウルフ
「まだ決まったわけではないだすよ!
あいつら、そんなに悪い奴には見えなかったけどなぁ…」
戦士ガブスレイ
「ドーベン、我々の立場という物は極めて不安定だ、
ちょっとした行動が命取りになる。
私だって無闇やたらにうたぐっているわけではない」