その32
・32
真っ暗な夜道を歩くアルガス義勇軍。
剣士リ・ガズィ
「斥候の剣士ジムコマンドの話ですと、
敵陣の野営はいつもどおり、
しかし敵が援軍を要請しているそうです」
騎士アレックス
「その援軍の話が本当なら、挟み撃ちにされる可能性があるな。
早急に手立てを考えておかねばなるまい。兵站は法術隊担当だったな、
とりあえず補給物資を2分割しておけと伝えるんだ」
剣士リ・ガズィ
「わかりました」
剣士リ・ガズィは軍列後方へ馬を走らせた。
小一時間ほどすると
軍列の中腹にいる騎士アレックスのもとに、
自称「客将」の捕虜が戦士ジェガンによって連れて来られた。
騎士アレックス
「ほう、近くで見ると、
チャーミングな顔をしているな闘士ケンプファー」