その73
・73
あっという間に尾行者は闇市の一角へと追い詰められる。
騎士アレックス
「刀の錆にしてほしいのか」
尾行者
「…いや、敵ではない…
つもりなんだが…」
剣士リ・ガズィ
「何者だ、名乗りたまえ」
尾行者
「鍛冶屋のテムってもんです。
ラクロアの城下町に住んでました」
騎士アレックス
「鍛冶屋が何の用で」
鍛冶屋テム
「へへ、職業病みたいなもんですが、
その人の身のこなしで強さがわかります。
あなた様の事は存じ上げないが、さぞや名のあるお方、
ラクロアを…いえ、世界を救ってください!」
騎士アレックス
「…詳しく話を聞かせてくれないか」