その49
・49
日も傾き、
薄暗く霧の立ち込める港町では尾行をするのに好条件だ。
目標の姿をちゃんと確認できないということに目をつむれば、であるが。
カツカツカツ…
闘士ドーベンウルフ
「間違いないだす。
あいつの足音は宿屋で聞いたのと同じだす」
戦士ガブスレイ
「このままいくと海岸…いや、たぶん港に着きます。
潮風の匂いがキツくなってきましたね」
闘士ケンプファー
「奴の行動を見届ける。基本的にはそれが目標だ。
それからあとの奴次第で、我々も行動を起こすがな」
港へ着くと、
彼は座り込んだ。
かと思うとすぐに立ち上がり手を振った。
水平線に騎士ゼノマンサの船団がかすんで見える。