その37
・37
「ムーア界でアルガス騎士団はすべて始末したはずだが…、
まさか騎士アレックスが生きていたとは…。
しかし、私が死ぬ事により、
剣士リ・ガズィ、貴様のシャドーは消えなくなる」
そう言い残し呪術士ビグザムは自害した。
剣士リ・ガズィから伸びる影は、
やがて彼そっくりの影を形づくった。
リ・ガズィシャドー
「兄弟よ!
俺は貴様の影、
その命頂戴する」
態勢をととのえるためその場を去ろうとする剣士リ・ガズィであったが、
シャドーとは自身の影でつながっており、逃げる意味を成さなかった。
ロングスピアは近距離攻撃に不向きである。
左腰に挿す剣を取り、シャドーに切り込むが…
手ごたえがまるでない。
シャドー
「影を斬ろうなど滑稽な考えだと思わんか、兄弟!
ハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \」