その2
アルガス山脈に不穏な動きがあるとの報せが入った。
アルガスは剣士リ・ガズィを騎士団長代理に据えた新体制を構築していた。
国王であるブレックス王から剣士リ・ガズィへと任が下る。
新体制になって、初の出陣であった。
昼過ぎには、勇み足の騎馬隊はアルガス山脈のふもとへと差し掛かった。
するとそこには…、
「ゲロゲ〜ロ!」
「グルルル〜ッ!!」
剣士リ・ガズィ
「騎馬隊、全隊止まれい!
フロッグアッガイにボリノークベアーじゃないか、
闘士ZZならまだ帰っていないぞ?」
彼らは言葉が話せないなりに必死に何かを伝えようとしていた。
そこで、戦列の最後尾をゆく戦士隊・法術隊の到着を待つ事にした。
夕暮れになり、全軍がそろうと不気味に静まる山脈めがけて奇襲をかけた。
しかし、山腹へ差し掛かった瞬間、信じられないものを目にする。
アルガス城に火の手が上がっていた。